陽菜子です。
あなたの両親との関係は円満ですか?
心理学において、発達過程での両親との関係は重要視されています。
一番最初に通る人間関係でもあり、
自分の『常識』が出来上がってくるのが思春期ごろまでの人間関係です。
その後はその常識に従ってパターンを繰り返して人生を終えるか、
パターンを生きていく中で変化させていくかの2パターンになります。
あの科学者である、アインシュタインが常識をこのように言いました。
常識とは、18歳までに身に付けた偏見のコレクションである。
Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen.
この偏見、つまり思い込みがその後の人間関係や仕事、恋愛、さらにはお金との関係にまでも影響しているとしたら、どうでしょうか?
この両親との関係の人生への影響について書いてみます。
両親との関係性ではなく、両親をどう思っているかが重要
両親との問題を考える時、
圧倒的に両親との仲が悪く、よく喧嘩したり、絶交・絶縁状態にある場合は、
関係性がうまくいっていないことが、とてもわかりやすいかと思います。
しかし、本当に円満で両親に対しての気持ちが良い状態であれば、
仕事も順調、結婚生活も順調であることが当然のはずなのですが、
DV男やギャンブル好きな一般的に言う碌でもない男性との
恋愛や結婚に悩んでいたり、
良い人と言われるのになかなか女性との関係が進展しなかったり、
自分のパートナーとだけ不能になってしまうことなどがあります。
両親も離婚せず、円満な家庭に育って、
両親との関係も悪くないという状況でも、
本人には親に言えないコンプレックスや劣等感、恥ずかしさ、不満、無力感など
が存在することによって、
パートナーとの関係がうまくいかないことがあるのです。
そして、本人も親に対して不満やわだかまりがあることを
自覚していないことがあります。
両親との関係と人生への影響範囲
一般的に両親との人間関係が人生のいろんな分野に影響していると言われています。
おおよその知識として、書いておきますね。
母親との関係
人間関係全般・コミュニケーション・パートナーシップ・女性に対するイメージ
女性の場合:親子関係(自分が親になる場合)
男性の場合:パートナーシップ
父親との関係
仕事全般・上司、部下との関係・お金関係・男性に対するイメージ
女性の場合:パートナーシップ
男性の場合:親子関係(自分が親になる場合)
ある程度想像はつくかと思いますが、
母親は一番最初に接する女性であるし、父親は一番最初に接する男性です。
だからこそ、
一番小さい頃のいわゆる物心がつくまでの間に
どういう人に囲まれていたのかが影響します。
パートナーシップに関してはわかりやすいと思いますが、
一般的に「親が離婚していると子供も離婚しやすい」と
言われているのは、
親が離婚に対して寛容という説もありますが、
どちらか一方に引き取られて、
片割れの親の文句を聞いて育っていたり、
そもそもコミュニケーションなどに問題があり
離婚していることで起こっています。
異性のパートナーに対する嫌悪や見下しがあったり、
文句の先が同性の親である場合は自己嫌悪になるからです。
母親に娘がいる場合は、
男性に対して良いイメージが持てなくなりますし、
父親に娘の関係であれば母親の文句は自己嫌悪につながるのです。
どちらにしても、両親との関係性が片方でも悪いと思ったり
「なんか壁を感じる関係だな」と思うのであれば見直しの余地があります。
もし、親との関係でうまく心の中のモヤモヤしたものが見つからない場合は、
実際も問題になっている人間関係やパートナーシップなどを
見直していく方が近道になることもあります。
両親との問題を見直すと影響が出る理由
まず、母親との関係は人間関係全般ですが、
コミュニケーションにおいては女性同士の方が男性同士の会話よりも頻繁で、
会社などの組織内においても世間話・噂話など、影響力が強いことが関係しています。
男性同士では性別的な違いで、
会話よりも「一緒に何かを楽しむ」のが一般的で、
共感的な会話をすることの方が少ない傾向があります。
母親は子供にとってほぼ分身で、似たもの同士の存在です。
母親は自分にとって好意的な人との関係になります。
でも父親は母親と分身のような子供にとって、
支えてくれる他人という役割で成り立っています。
父親が役割を果たさなかったら、家族の中に存在できません。
ただの同居人だとしたら、子供にとっては父親とは思えなくなります。
上司や会社というのは、役割で繋がる関係です。
自分に好意があるから一緒に仕事しているわけではありませんよね。
父親に子供を思う気持ちや好意がないわけではありませんが、
母親の絶対的な存在に比べて役割のつながりがなければ、
子供にとって父親の愛は感じられないのです。
この母親との絶対的な感覚で繋がるのは、
友達や仲間といえる人たちだと思いますが、
会社は役割でそこにいるという関係なので、
父親との関係を無意識に重ねているのです。
また、母親は一番身近な存在なので、
結婚相手やパートナーに重なるのです。
親がいなかったり、亡くなったり、育ての親が違う場合は?
親が生まれた時から居なかったり、
0歳や幼い頃に亡くなっていたり、
育ての親が別で存在する場合は、
全員を見直してもらうのが良いと思います。
産んでもらった親と育ての親、
場合によっては祖父母や親戚の方、
施設の方が育ててくれたかもしれません。
親が亡くなっている場合でも、
幼い頃に他の大人から
「あなたのお父さんは〜〜〜でね」と話を聞かされたり、
写真を見たことがあるかもしれません。
または、シングルマザーのお母さんから生まれて
父親は誰だかわからないという場合でも、
自分が存在するのはそういう未熟な父親だったかもしれないけど
自分を強くしてくれたということに
「ありがとう」と思えるかどうかが大事です。
また同じ親の元で生まれても良いかどうかが鍵
人によっては、
本当に両親や幼少期の頃を見直すことが
苦しいという方もいると思います。
その場合は、無理に見直すことをせず、
自分の問題だと感じている関係性に
直接向き合っていく形で良いと思います。
例えば、パートナーシップだったり、
お金や仕事の人間関係に
直接向き合っていくことで十分だと思います。
個人的に思うには、
本当に実の親との関係で苦労して育った方の場合で、
早くから「自立しよう」という方向で頑張っていた方は、
お金に困っている生活をしている方の方が少なく、
むしろパートナーシップが上手くいかない話をよく聞きます。
どうしても、相手が悪い方へ変わってしまったり、
揉め事が絶えなかったりということや、
お金に問題がある場合でも、
自分のメンタルの不安定さを抱えていて
問題が起こっている場合が多い印象です。
「両親から早く自立しなければ」
「大人に頼ることはできない」と思ってきた、
思わざるを得なかった人の場合は、
そういう自立心が強いからこそ、親の不在が多かったり、
あまり関わりや関心を持ってくれない
親の元で育っていたりします。
両親からなかなか自立ができていない方は、
お金もパートナーシップも全般に問題が
起こっている方が多いかもしれません。
気持ちが親から自立できていないということは、
何もかも親任せで、「誰かがどうにかしてくれる」
「何かしてくれないならしてくれない相手が悪い」という
依存的な気持ちや被害者意識、他人任せなことによって、
問題が起こっているので、
『自分で決めていくこと』を意識すると良くなっていきます。
最終的には、「また同じ親から生まれてきたい」
「お父さん、お母さんありがとう」と思えるくらいまで、
親からされたことを許し、
親からしてもらったこと、
この人生の流れに感謝できるかどうか
が目安だと思います。
「今幸せであれば、過去に感謝できる」
と考えている人もいるかもしれませんが、
親に対する見方が変わることによって、
親以外の人間関係や仕事、恋愛、そのほかの出来事への
見方が変わり、人生そのものが変わっていきます。
自分の人生に行き詰まりを感じていたり、
親との関係を変えていきたいと考えている方は、
ぜひ見直してみてほしいです。
親との関係を見直す方法については、
別記事で書きますのでよろしくお願いします。
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